第417号:原因療法と対症療法

原因療法対症療法は、どちらも大事だが、不測の事態では後者でしか対応できない。

だから落ち着かない時期がしばらく続くのは仕方が無いが、こんな時に慌てて変な情報に左右されるのは注意したい。そのプロであるべきメディアが右往左往して過剰反応するのは見苦しい。現代はそうした不完全な情報にアマチュアが更に過敏に反応・拡散するのでこちらの方が脅威の時代だ。

故に、コロナウィルスもマスコミも似た様なものだ。

大学の勉強は原因療法のようなもので、幅広いデータから真理を見極めて長期的な視野で対処を考える。キャリア教育や就職活動は対症療法で、大学の知見を活かして未知の現象に対処する。それには実践力・応用力が必要で、それは教室で学ぶものではなく、社会との接点で体得していくものだ。だからインターンシップには、大学授業との連携(関連づけ)と機会の提供が求められる。

故に、今のインターンシップは殆どインターンシップではない

この時期、採点業務が減るにつれて就職相談業務が増えてくる。これらは限られた時間の中で、文章でのアウトプットと口頭でのアウトプットの評価だ。両方見ていて感じるのは、今の学生はこの実践力・応用力がとても弱くなった。過剰な情報時代で考えずに探す様になって未知の世界に対処する機会を失い、他者に聞いてばかりになった。

故に、大人は言う、自分の頭で考える人が求められる。

果たして大人の言うことが正しいかは不明だが、老若男女を問わず明らかなことは、人間は知らないこと嫌いなことを、役に立たないもの意味のないものと思いたがるということだ。

故に、向き不向きも苦手も、やってみてから言うんだよ!